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ニュース・フラッシュ

2006年1月16日 バンクーバー 宮武修一

南ア・Goldfields社、カナダ・Bolivar Gold社の買収条件を引き上げ

 南アGoldfields社は、2005年11月にベネズエラに金資産を持つ在トロントのBolivar Gold社に対し友好的買収提案を持ちかけていたが、1月11日、株式買い受け条件を一株3.20USドル、総額3億5,740万USドルに引き上げた。11月21日提示の当初条件は3.00USドル、3億3,500万ドルであった。新提案に対し、Bolivar Gold社の19.2%の株式を有するカリフォルニアの資金管理会社Scion Capital社はいまだ評価不十分と反対の構え。他方、Goldfields社に詳しいアナリストの中には、今回の提案は、ベネズエラの内政リスク、また投資対象の規模を考慮すると、条件は過大ではないかと疑問視する見方もある。なおGoldfields社は、Bolivar Gold社の株式13.2%を保有する。
 Bolivar Gold社の主要資産はベネズエラ、ボリバール州のChoco 10プロジェクトで、2005年第3四半期より生産に移行した。鉱床はグリーンストーン帯に伴われる鉱染ないし脈型鉱床で、金量170万ozの賦存が見込まれる(同社)。過去1990年代前半には、Choco 10鉱区および周辺鉱区に対して、日本グループと地元資本がJV探鉱会社を設立して本格的な探鉱を行った。日本グループの撤退後、この探鉱会社は別の地元資本の手に渡ったが、2003年にBolivar Gold社がこの親会社ごと買収し権益を手に入れた。2004年からは、Bolivar Gold社はGoldfields社とJVを形成しChoco 10プロジェクトの周辺探鉱に当たっている。

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