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ニュース・フラッシュ

2006年3月28日 ジャカルタ 池田 肇

インドネシア・グラスベルグ鉱山で環境問題

 Freeport McMoRan社(米国)は23日、インドネシア政府・環境省からグラスベルグ銅鉱山で鉱害問題があるとの指摘を受けたと発表した。
 同鉱山を巡っては環境問題だけでなく、外国企業がインドネシアの資源を搾取しているとして地元住民が過激なデモを行うなど非難が集中しているなかで、政府は大規模ではないが、同鉱山の廃水が河川・渓流を汚染し、野生動植物に被害を与えているとの報告書をまとめた。
 環境省の報告書は22ページにわたり、同鉱山のテーリングの保管や使用済みの硫酸の廃水の処理などで問題があると指摘している。テーリングは近隣の渓流に漏出して環境汚染していると指摘、新しい施設を建設してテーリング処理を厳しく行うように要求している。
 環境省は、同社が自主的に環境保護のために迅速に行動しない場合には警告を発動、それでも行動しない場合には裁判所に提訴する方針である。
 これに対して、同社はこの勧告の一部は既に実行していること、鉱山開発を進める中で鉱害問題を最小限に抑えることが使命だと述べ、鉱山開発に影響しないように環境保護には全力を上げていく方針を強調した。

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