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ニュース・フラッシュ

2007年3月13日 サンティアゴ 中山 健

チリ鉱業投資環境ランキング大幅下落に鉱業界が危機感

 3月5日付けカナダのシンクタンクFraser Instituteが発表した2006/2007年世界の鉱業投資環境ランキングによると、法制度および土地利用規制を考慮したチリの地質ポテンシャル指標は前年の1位から8位に、また鉱業政策指標は前年の4位から27位に大幅に後退した。
 鉱業政策指標について、チリはこれまで、鉱業ロイヤルティが議論されていた2004年以外は、鉱業投資促進のための優れた政策を持つ10か国に入っていた。今回のランキング下落の大きな要因は、政情安定性および安全性においてネガティブな評価を得たことによる。特に2006年8月に発生したEscondida鉱山での25日間におよぶストライキ、5%のベースアップと900万ペソのボーナス支払いというこれまでにない高額での妥結、その他ストライキにまでは至らなかったもののCODELCO各ディビジョン、Spence鉱山、Altonorte製錬所の労使間の軋轢等が上げられる。
 この評価を受けて、チリ鉱業協議会(Consejo Minero)幹部は、鉱業国としてのチリの魅力低下に危機感を持っており、今後鉱業投資を引き付ける一層の努力をしなければならないと語っている。

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