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ニュース・フラッシュ

鉱種:
亜鉛 ベースメタル
2007年3月27日 北京 土屋春明

中国政府、鉛・亜鉛鉱業セクターへの参入条件を発表

 安泰科によれば、中国国家発展改革委員会は鉛・亜鉛産業の産業構造を調整し、産業の集約化を図ると共に環境保護対策を推進する観点から2007年3月16日に鉛・亜鉛鉱業セクターへの参入条件なる公告13号を発布した。鉛・亜鉛鉱業セクターにおいて投資、土地利用、環境保護対策及び融資などを行う際にはこの条件を関係者は受け入れなければならない。なお、本公告は2007年3月10日より施行される。以下にその概要を示す。
1.生産規模
 新規鉛製錬所、亜鉛製錬所それぞれ50,000t/年、100,000t/年以上で原料の自山鉱比率は30%以上。既設鉛製錬所、亜鉛製錬所が50,000t/年、100,000t/年以下の場合は拡張工事が認められる。
 既設二次鉛製錬所は10,000t/年以上。二次鉛製錬所を拡張する場合は20,000t/年以上が必要。新規二次鉛製錬所は、50,000t/年以上。更に、大規模・中規模の二次鉛製錬企業が小規模二次鉛製錬企業を買収することを奨励。
 新規の鉛・亜鉛鉱山の鉱石処理量は30,000t/年以上、鉱山ライフは少なくても15年。中規模鉱山の鉱石処理量は300,000t/年以上。
2.エネルギー消費
 新規鉛製錬所の総合エネルギー消費量は600kg/t.ce(標準石炭換算)以下、粗鉛のエネルギー消費量は450kg/t.ce以下。亜鉛製錬所の電気亜鉛総合エネルギー消費量は1,700kg/t.ce以下、蒸留亜鉛総合エネルギー消費量は1,600kg/t.ce以下。
 既設鉛製錬所の総合エネルギー消費量は650kg/t.ce以下、粗鉛のエネルギー消費量は460kg/t.ce以下。亜鉛製錬所の総合エネルギー消費量は2,200kg/t.ce以下。
3.資源の総合利用
 新設鉛製錬所の総合実収率は96.5%、粗鉛の実収率は97%、精製鉛の実収率は99%。硫黄の回収率は99%以上。新設亜鉛製錬所の総合実収率95%以上、蒸留法を用いた場合の製錬実収率は98%以上、新設鉛・亜鉛製錬所の循環水利用率は95%以上。
 既設鉛製錬所の総合実収率は95%以上、粗鉛の実収率は96%、硫黄回収率96%以上。既設亜鉛製錬所の総合実収率は95%以上、硫黄回収率は99%以上、既設鉛・亜鉛製錬所の循環水利用率は90%以上。
 更に、国家発展改革委員会は、新設・既設製錬所のプロセス、設備、環境保護対策及び安全生産の基準を規定している。

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