ニュース・フラッシュ
2007年4月11日
バンクーバー
武富義和
Lundin社(カナダ)、中堅会社Rio Narcea Gold社(カナダ)を993百万$で買収
バンクーバーベースでポルトガルを中心に亜鉛等ベースメタルを生産しているLundin社は、2005年からスペインでニッケル生産を開始したばかりのRio Narcea Gold社を993百万$で友好的に買収することを発表した。Rio Narcea Gold社の役員会も同社の買収に関して正当であると評価している模様。ニッケル関連会社の買収は、Xstrata社による40億$でのLionOre買収に次ぐもの。
Rio Narcea Gold社は、2005年にスペイン南部のAguablanca鉱山を開山したところであり、同年はニッケル5.4千t、銅4.9千tを生産、2006年はニッケル6.8千t、銅6.4千tを見込む。同社の時価総額は2005年初は1億$程度であったが2007年3月末時点では約6億$まで上昇している。ただし2005年の売上高は1億$程度。
一方、Lundin社は、ニッケルへの投資不足が供給不足を招いているとして、Rio Narcea Gold社買収に踏み切ったところであるが、ポルトガルなどに生産拠点を持つ同社としては、イベリア半島での生産増が低コスト化に繋がることを期待している。
Inco社、Farconbridge社、LionOre社に続く、今回のRio Narcea Gold社買収により、カナダの独立系ニッケル会社は、残すところFNX社、Dynatec社程度となった。