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ニュース・フラッシュ

2007年4月24日 北京 土屋春明

中国企業、北朝鮮の鉱産資源採掘権を次々取得

 安泰科によれば、中国の鉄鋼企業である河実業集団が、2006年末、北朝鮮の恵山銅鉱山の権益51%を保有することになった。協議に基づき、河実業集団は2007年から15年間の開発権を取得することになった。これまでに北朝鮮はアジア最大の露天掘り鉄鉱山である茂山鉄鉱山の50年間の採掘権を中国通化鉄鋼集団に売却しているなど2006年以降、北朝鮮は10件の鉱山開発権益を中国に売却している。
  韓国産業銀行傘下の産業銀行経済研究所は3月11日に「最近の中国の北朝鮮への投資動向」分析報告書の中で近年、中国は北朝鮮の資源分野に対する集中的投資を行い、2002年以降、中国の北朝鮮への投資総額の70%以上は鉄鉱山、銅鉱山、モリブデン鉱山などの開発に投入していると報告している。
 北朝鮮に対する投資事業は、主に中国東北三省の企業を中心として実施しているが、以前の小規模の商業投資からエネルギー・鉱物資源を確保するための戦略的投資に変化している。北朝鮮最大の無煙炭鉱山龍登石炭鉱山の採掘権を中国五鉱集団に売却し、黄海の海洋石油開発事業も中国企業が参画している。中国は、北朝鮮の資源開発に全面的に協力しており、外貨不足の北朝鮮と原料不足の中国のお互いの利益が一致していると言われている。

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