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ニュース・フラッシュ

2007年5月10日 リマ 西川信康

ペルー・La Zanja鉱山開発サイトで、住民との対立が拡大

 業界紙等によると、カハマルカ県プラン区に位置するLa Zanja鉱山開発プロジェクトサイトと地域住民との対立が再燃している。同プロジェクトに反対する住民並びにサンタ・クルス郡やサン・ミゲル郡等の自治体が、5月10日に同サイトからの撤退を求めた抗議運動を予定していたため,総勢320名の警官隊が同サイトの警護を行った。ペレス地方警察局長は、「プラン(サンタ・クルス群)及びトンゴ(サン・ミゲル)の住民は、La Zanjaが環境汚染を引き起こしていると主張しているが、まだ探査段階にあるLa Zanjaによる汚染の事実は存在し得ない」とコメントした。
 La Zanjaでは2004年に住民らによる放火事件が起きたことから、今回は同様の事態を避けるため事前の警護措置が取られた。ペレス局長は、警察は私的財産や治安を脅かす暴力行為に対し法に従って介入するほか、刑事責任を追求すると警告した。また、鉱業活動反対派が「カノン歓迎、鉱山開発反対」のスローガンを掲げていることについて、鉱業活動なくしてカノン税は存在しないため矛盾していると指摘した。さらに、同局長は、La Zanja周辺には鉱業活動は雇用や経済発展をもたらすとして投資賛成を表明する地区もあるとし、これらの地区は、プラン区長によって指導されている鉱山反対派が引き起こす暴力行為や、環境保護を口実に投資活動を阻む行為に批判的であるという。

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