ニュース・フラッシュ
2007年5月17日
シドニー
永井正博
日本-カザフスタン原子力共同声明のオーストラリアにおける波紋
地元紙等によると、4月30日に甘利経済産業大臣がカザフスタンを訪問し、1,600t/年のウラン長期輸入契約と3,000t/年のウラン権益確保し、この見返りとして日本が軽水炉導入に向けた技術協力を行うという共同声明を発表したが、このことが世界最大のウラン埋蔵量を誇るオーストラリアのウラン関係者に波紋を広げている。
もし、日本がカザフスタンに原子力発電所を建設することに協力し、ウラン燃料処理技術と軽水炉建設の技術を供与するというのなら、それは、現在、オーストラリアが保留しているウラン濃縮技術開発とウラン再処理プログラムと密接な関係を持つことになる。すなわち、ウラン(U3O8)生産だけのオーストラリアは競争力がなくなることを意味する。オーストラリア連邦政府はこのことを考慮すべきで、ウランの輸出相手先として重要な顧客である日本の要請に応えるべきだとの声が出ている。
出典 | 5月17日 | The Australian |
5月1日 | THE DAILY TIMES | |
http://www.dailytimes.com.pk/default.asp?page=2007%5C05%5C01%5Cstory_1-5-2007_pg4_17 | ||
5月7日 | Japan Atomic Energy Agency | |
http://www.jaea.go.jp/english/news/p070507/index.shtml |
