ニュース・フラッシュ
2007年6月26日
サンティアゴ
中山 健
チリ・CODELCO、San Antonio鉱床開発決定、Salvadorディビジョン2021年まで存続
6月15日付け地元紙等によると、CODELCOはSalvadorディビジョンが管轄するSan Antonio鉱床の開発にゴーサインを出した。Salvadorディビジョンの主体をなすEl Salvador鉱山は2011年に閉山されるものの、これに代わってSan Antonio鉱床の操業により同ディビジョンは2021年まで存続することになった。操業は2011年から開始され、10年間にわたり30,000t/年のカソードを生産する予定である。一方CODELCOが、El Salvador鉱山の代替としてこれまで鋭意探査を進めてきたInca de Oro鉱床は、鉱床規模が小さくCODELCOの基準に合わないことから開発しないことになった。
2006年Salvadorディビジョンは80,615tの銅を生産したが、2011年からはSan Antonio鉱床は年産30千tのみの銅生産となる。そのため、多数の労働者はSan Antonio鉱床に再配置され、残りの人員はAndinaディビジョンやCodelco Norteディビジョン等拡張計画を持つ他のディビジョンに配置転換されることになる模様である。
Salvadorディビジョンの2006年の生産コストは1.76US$/lbで他ディビジョンよりも53%高くCODELCO経営陣の懸案事項の一つとなっていた。
なお、San Antonio鉱床は、El Salvador鉱山の南東約20kmに位置しており、1952年までPotrerillos鉱山として深部の硫化鉱が採掘された。その鉱床の浅部の酸化鉱床である。