ニュース・フラッシュ
チリ・CODELCOの下請け従業員ストライキに突入
6月26-29日付け地元各紙はCODELCOの下請け従業員がストライキを行い、各所で過激な暴力行為を行なっていると連日報道を繰り返している。
ストライキを指導するリーダーCuevas氏は、「6月25日午前6時からCODELCOの総ての事業所で入り口に通じる道路を封鎖するよう指示を出した。ストライキの参加者は全員下請け企業の従業員で、部外者は1人も参加していない。CODELCOは早く交渉のテーブルに付かないと生産活動に重大な影響を及ぼし、多大な損害を被るであろう。」との声明を発表した。
道路の封鎖を行なった下請け従業員の一部が暴徒化し、El Teniente事業所では数百人の下請け労働者が事業所内に乱入してミニバスや小型トラックをひっくり返し、従業員の通勤用大型バス8台を焼きはらった。Andina事業所でも道路を封鎖した約500人の労働者達が路上で大量の古タイヤを燃やし、止めに入った警察隊に激しく抵抗したため、数人の逮捕者が出た。Codelco Norte事業所でも道路が封鎖された他、Radomiro Tomich鉱山の電解工場が下請け従業員に占拠されたと報道されている。
CODELCOの下請け労働者は、CODELCOに対し労働条件の改善と銅価格高による一時金の支払いを要求して、2005年末から2006年初めにかけて長期ストライキを実行したが成果は上がらなかった。ただしこの時、事態を憂慮した政府は急いで下請法を制定した経緯がある。今回もCTCCは労働条件の改善、下請法の遵守と一時金の支払いを要求しており、要求が入れられない場合はストライキを行うと宣言していた。
一方、CODELCOは直ちにCuevas氏の声明に反論して、「下請け労働者がCODELCOに労働条件の改善や一時金の支払いを要求するのは筋違いである。ストライキに参加しているのは下請け労働者の約1/3の10,000人程度で、生産には影響していない。会社の施設内で破壊活動を行なった者を特定して犯罪者として提訴する方針である」と発表した。
CODELCOの説明によると、生産工程は17,000人の直轄従業員が行なっており、総計28,000人の下請け労働者は生産とは直接関わりのない(1)事業所内の清掃、安全、給食活動、(2)新規プロジェクトの建設、据付作業、(3)事業所内のインフラ及び機器類のメインテナンス作業を行なっているという。