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ニュース・フラッシュ

2007年7月24日 バンクーバー 武富義和

カナダ・ジュニア企業による探鉱データねつ造発覚

 バンクーバーに本拠地を置くTSX-V上場のジュニア企業Southwestern Resources社は、2007年2月21日に公表した中国雲南省Bokaプロジェクト(金)の内容(30.4m以上にわたり金品位が15g/tというボーリング結果)に分析証明がなかったことを発表した。
 同プロジェクトは、2002年から注目され、その規模は、Barrick社がペルーで操業するPierina鉱山(生産量0.9百万oz/年、コスト86$/t)の3倍あるといわれていた。これを反映し、同社の株式は2004年1月には21.3$まで上昇し、時価総額800百万$に上った。その後、株価は下降傾向をたどり6月18日までは6$程度で推移していたが、今回のデータねつ造発覚により、株価は一挙に54%下げ2.9$と下落した。
 Southwestern Resources社は、現地で同プロジェクトを担当しているGeneral Managerを解雇するとともに、第三者委員会の設置、現地への担当者の派遣、過去のデータの総点検を開始した。
 今回の事件について、地元各紙は大きく取り上げており、1997年に起こったBre-X事件を彷彿させると述べている。

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