ニュース・フラッシュ
2007年7月31日
北京
土屋春明
中国政府、鉱石資源税率大幅に引き上げ
安泰科によれば、7月5日、財政部・国家税務総局は鉱石を採掘した際に徴収する鉱石資源税を引き上げるため、「鉛・亜鉛等鉱石資源税率適用税額基準の見直しに関する通達」を発表した。通達によると、鉛・亜鉛、銅、タングステン鉱石の市場価格の高騰により生産企業の良好な経営状況を継続させるため、2007年8月1日からこれら3種類の鉱石資源税を300-1,500%引き上げるとしている。
鉱石資源税は1993年に導入され、税率の引き上げは今回が始めてである。引き上げ後の税額は、採掘対象鉱石の品位、埋蔵量等により3~5段階に分かれており、銅鉱石5.0~7.0元/t、鉛・亜鉛鉱石10.0~20.0元/t、タングステン鉱石7.0~9.0元/tである。
中国政府による今回の課税強化措置は、生産や輸出の抑制により世界の非鉄金属価格の高止まりを維持するのが狙いと見られる。一方で、国内銅鉱山を多く保有する江西銅業集団公司の今期利益は0.9%引き下げられ、タングステンや鉛・亜鉛鉱山を多く保有する湖南有色金属公司も収益が大幅に圧迫されると予想されている。
