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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2007年8月7日 バンクーバー 武富義和

米国・アラスカ・Pebble銅-金-モリブデンプロジェクト、Northern Dynasty Minerals社(カナダ)とAnglo American plc開発に向け合意

 カナダ・Northern Dynasty Minerals社は、Anglo American plcとの間で、アラスカのPebble銅-金-モリブデンプロジェクト開発に当たり、それぞれ50%の対等な契約を締結した。
 開発はそれぞれの100%子会社であるNorthern Dynasty Partnership社、Anglo American社を通じて行われる。今回の戦略的提携の目的は、Pebbleプロジェクトを進めるに当たってのエンジニアリング、許可、建設、操業にある。
 Anglo American社は、まず、2008年末を目途として進めているプレFSの実施に当たって125百万US$をNorthern Dynasty Partnership社に支払う。その後、2011年を目途としたFSに参加する場合には325百万US$、2015年の商業生産に向けた開発に参加する場合には975百万US$拠出する必要があり、合計額は14億26百万US$に上る。
 Northern Dynasty Minerals社に対する証券市場の評価は、当初、Pebbleプロジェクトの権益が対等となり同社が主導権をとらないことを嫌忌して株価は7.45%下落した。しかしながら、Anglo American社の参加によりプロジェクトリスクが劇的に減少したとの評価もあり、翌日には5.5%の上昇に転じている。
 Pebble銅-金-モリブデンプロジェクトは、1988年、旧Cominco社により発見され1997年まで探鉱された。Northern Dynasty Minerals社は、2004年11月、Teck Cominco社より80%権益を取得、更に2005年には残り20%権益を取得し、現在に至っている。
 地表に近いPebble West鉱床の概測+精測埋蔵量(銅換算カットオフ品位0.3%の場合)は41億t、含有金属量は銅1,120万t、金42.1百万oz、モリブデン61.5万tとなっている。また、鉱床胚胎深度は深いが高品位であるPebble East鉱床は、銅換算カットオフ品位を0.6%としたときの概測+精測埋蔵量は34億tとなっている。

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