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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2007年8月21日 サンティアゴ 菱田 元

アルゼンチン・San Juan州の金鉱山開発プロジェクトに環境当局が許可

 8月17日付地元業界紙等によると、カナダのYamana Gold社が2006年12月に提出したアルゼンチンSan Juan州のGualcamayo金鉱山開発プロジェクトについての環境影響評価について、環境当局が承認したと州政府スポークスマンが発表した。
 Yamana Gold社はこの金鉱山開発に150百万US$投資する計画で、これは世界的な鉱業界のインフレの影響を受け当初計画の100百万US$より高くなっているが、州政府は設備費と労務費が上がったためとコメントしている。更に、水道課、地震情報研究所、都市計画事務所などのセクターが許可すれば、開発が開始される。
 アルゼンチンのEDVSA社はこのプロジェクトの電力供給のための送電線建設を受注し、5日以内に7か月計画の建設に着工する。EDVSA社は1993年よりNeuquen州をベースとしてアルゼンチン全土で操業しており、電力事業で幅広い実績を有している。132kV送電線2系列を建設する総事業費は13.7百万US$で、これはYamana Gold社の子会社Minas Argentinaが融資する。
 送電線の第1展開はJachalからHuacoまでの35kmで、Yamana Gold社は町及び孤立しているValle Fertil地域へのエネルギー供給のため、Huacoに変電所を建設する。第2展開はHuacoからGualcamayoまでの75kmで、鉱山へ電力を供給する。
 このプロジェクトは、San Juan州北西部の標高2,500mに位置する浅熱水性金鉱床を露天採掘で開発するもので、金回収にはシアン・リーチングを用いる。2008年下半期に出鉱開始し、金生産量は当面150,000oz/年で、250,000oz/年まで増産する計画。マインライフは10年だが、更に10年延長となる可能性もある。Yamana Gold社はアルゼンチン政府へのロイヤルティ3%に加え、San Juan州政府に対して売上げ収入の1%を納めることで合意している。この追加分1%は出鉱開始から2年の間で、3年目からは1.5%となる。

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