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カナダBC州、Kemess Northプロジェクト開発にNO
カナダBC州のNorthgate Minerals社は、現在稼行中のKemess South鉱山に隣接するKemess Northプロジェクトの環境評価に関する連邦・州合同委員会での検討結果、公共の利益にそぐわないとの理由で拒否されたと発表した。
同社によると、この合同委員会はNorthgate Minerals社が提示した環境への緩和、保障措置に満足しており、同プロジェクトから排出される尾鉱廃さい捨て場としてはDuncan Lakeしかなく、環境面でも問題なく、技術的、経済的にも実現可能との見解を示していた。このような経緯にも係わらず、連邦及び州の環境大臣宛には不許可の答申を行っていると非難している。
この合同委員会は、審査に当たって、環境面、経済面での恩典、社会・文化面での特典、利益配分の公平性、価値、現在と未来世代といった幅広い観点から議論をしており、主要な有害要因として、Duncan Lakeの水質悪化、先住民族の精神の支えの喪失も取り上げていた。また、合同委員会は、この答申にも係わらず、連邦・州政府がKemess Northプロジェクトを許可するのであれば、影響を最小化するために32の勧告を用意していると述べている。
一方、今回の決定を受け、BC州鉱業協会は、社会問題、特に土地に係る先住民問題に対する連邦・BC州政府の明確な政策方針なしには、今後どのように鉱業プロジェクトを進めてよいか分からないと述べている。
地元紙は、今回の委員会の決定及び審議ルールは、露天掘り鉱山の拡張に当たって重大な影響を与える可能性があるとして、大々的に報じている。
Northgate Minerals社は、1998年5月からBC州北部に位置する斑岩型金-銅鉱床タイプの露天掘のKemess South鉱山を操業開始。2006年の金生産量は310千oz、銅生産量は3.6万t。マインライフは2008年までのため、隣接するKemess North鉱床開発に向け、2000年から8百万$かけ探鉱を行ってきており、2004年第3四半期にはFSを完了。推定+確定埋蔵量は金4百万oz、銅66.2万t、初期投資額190百万$、今後11年以上の生産が見込まれる。
