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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2007年10月1日 バンクーバー 武富義和

カナダ・Prosperity・金プロジェクト、Taseko社のFS結果と環境評価の行方

 カナダBC州でGibraltar銅鉱山を操業しているTaseko社は、同じくBC州・Prosperity金プロジェクトのFS結果を発表した。
 このFSは、2007年1月11日に発表した埋蔵量480百万tを基に、1日当たりの鉱石処理量7万t、銅年間生産量108百万lb、金生産量247千oz、操業期間20年間を前提とし、Hatch Engineering社、Knight Piesold Engineering社、Taseko Engineering社が2百万$をかけ作成。フルタイムの労働者は500名、初期投資額は800百万$、長期的な銅価格1.5$/lb、金575$/ozとしたときのIRRは12%となっている。同社は、既に地元であるBC州北東部のWilliams Lakeのコミュニティ並びに先住民との話し合いを開始しており、連邦、州に対する環境評価の申請準備が整ったところ。
 Williams Lakeには3年前には1つの鉱山もなかったが、現在、Gibraltar鉱山をはじめ3つの鉱山が操業し1,500名に近い雇用を創出、更に6つの探鉱案件が動いており、地域経済にとって鉱業は需要な存在になっているとの見方もある。一方、この鉱山開発に当たっての環境負荷は小さいと言われているが、先般、同州Kemess North金プロジェクトの環境審査において、湖沼への廃さい投棄による環境悪化を理由に連邦・州合同委員会が不許可の答申を行ったことから、同社は、フィージブルなFS結果にも係わらず今後の進め方について慎重になっている。

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