ニュース・フラッシュ
2007年10月8日
メキシコ
小島和浩
ドミニカ共和国政府、鉱山開発を目的とした鉱業地図を作成
業界情報(10月3日付)等は、ドミニカ共和国のオノフレ・ロハス(Onofre Rojas)国務長官(Secretario de Estado)が、同国政府が鉱山総局の主導により鉱業プロジェクト用の国内地図(地質図、地化学図、物理探査図)を作成する旨、明らかにしたと報じた。同長官の発言要旨は以下のとおり。
この鉱業地図は、最近創設された地質調査所(Servicio Geológico Nacional)を通じて、投資家や市民が利用する地質情報データベースの一部を担う。同様に、地質調査所が保管する情報は、国の災害防止及び専門家育成を支援するものである。地質図作成用の資金の一部は、同国の鉱業発展のためにEUが提供する30百万€(42.5百万US$)から賄われ、政府機関であるONFEDが当該資金を管理する。
さらに、この資金の一部は、国内における歴史的な採掘がもたらした環境破壊の修復にも利用される。特に、この資金は、カナダ企業であるバリック(Barrick Gold)とゴールドコープ(Goldcorp)社のJV事業として、現在再開発が進められているプエボロ・ビエホ(Pueblo Viejo)金鉱山の過去の操業による鉱害(魚が生息できない程の沢の水の酸性化)の調査と対策に利用される。
政府は、安全な採掘条件の整備、職業訓練及び採取した鉱物の付加価値の向上を目的とした政府主導による小規模鉱業の育成計画にも利用する。ドミニカでは、ソーダ珪灰石の一種であるラリマー(Larimar)と琥珀の小規模採掘が行われており、これらは主に宝石業界で使用されている。文化省とONFEDは、ラリマーと琥珀の付加価値の向上法を小規模採掘者に指導するための職能学校に資金援助を行う。
