鉄鉱石価格交渉、進展なし

　地元紙によると、鉄鉱石生産者と鉄鋼メーカーが、2008年度のベンチマーク価格の交渉中であるが、誰も積極的に動こうとはしていないという。
　Baosteel社(宝鋼集団)と他の中国の鉄鋼メーカーは、Fortescue Metals Group(本社パース、以下Fortescue社)のような新進の鉄鉱石生産者から鉄鉱石が出てくるのを待っている。Baosteel社は、2008年後半にFortescue社の生産開始で鉄鉱石供給が増加し価格を緩和すると見込んでいる。
　鉄鉱石の主要生産者のRio Tinto,BHP Billiton とブラジルのVale(旧CVRD)は、スポット市場が引き続きタイトであるので、強気の姿勢である。インドの鉄鉱石スポット市場は、先月供給増であったにもかかわらず依然として高い水準である。
　Rio Tintoは、2008年に15百万tの鉄鉱石をスポット市場に販売することを発表し、これは市場にインパクトを与えた。結果的にはRio Tintoの思惑に反して、インドの生産者がこの15百万tの鉄鉱石のスポット市場への販売が価格を下げることを恐れて、FOB価格を下げた。
　BHP Billitonは、既にRio Tintoとの合併提案をしており、鉄鉱石ベンチマーク価格をくつがえして新しい鉄鉱石価格指標を創設しようとしているという。