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ニュース・フラッシュ

鉱種:
鉄鉱石
2008年1月27日 シドニー 永井正博

豪州:Fortescue社、Pilbara鉄鉱山プロジェクト鉄道建設に遅れ

 Fortescue Metals Group社(本社パース、Fortescue社)の27億A$かけて建設中のPilbara鉄鉱山プロジェクトの2008年5月操業開始が危ぶまれている。
 1月24日、Fortescue社は12月末の建設レポートを公表した。それによると現在のプロジェクトの全体完成度は82%であるとし、顧客への最初の鉄鉱石船積みを5月中旬までに行うと繰り返している。
 しかし鉱業の事情通は、鉄鉱山から港湾までの260kmの鉄道がフル操業に入るためには、シグナル設置の様な重要部分での遅れがあると見ている。鉄道完成が遅れれば、その間Fortescue社は鉄鉱石をPort HedlandのAnderson Point輸出ターミナルに配送するためには、道路輸送に頼らざるを得ないことになる。
 また、鉱山の完成度は75%であり、Fortescue社が約束している2008年12月末までの55百万t/年への生産能力拡大ができない懸念もある。Fortescue社は、2009年1~12月で55百万tを引き渡すこととしており、2010年には100百万tまで増加させることを約束している。
 プロジェクトの資金コストは、2,699百万A$であるが、前月より17百万A$増加している。12月に緊急事態用の資金から22百万A$引き出された。

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