ニュース・フラッシュ
2008年2月26日
サンティアゴ
菱田 元
ブラジル:INB社リン鉱石-ウラン鉱床探鉱のJV相手方決定を3月末に延期
2月21日付の地元業界紙によると、ブラジル国営の原子力工業会社INBは、Ceara州のリン鉱石-ウラン鉱床をどの会社が探鉱するかについて、3月末に決定する計画であると述べた。INBはブラジル国内のウランに関係する活動について独占権を有しているが、2007年このJVに関心がありそうな複数の会社に手紙を送っていた。計画は入札で決まった会社がリン鉱石に焦点を絞って探鉱を行い、ウランについてはINBがコントロールするというものである。
このタイプの鉱床を探鉱する会社の候補として、Vale、米国肥料会社Bunge社のブラジル子会社Bunge Ferrilizantes社、ブラジル鉱山会社Galvani Mineracaoが挙がっている。「現在候補者からの提案内容を修正している段階で、このプロジェクトを担当しているINB内のチームが候補の会社と話し合いをしている。これは時間がかかり、なんども繰り返される作業であるが、INBとしては3月末までに結論を出すことを目標としている。」と担当者は述べた。
JV相手方決定に遅れが生じているのは、このプロジェクトの複雑さによるものである、と担当者は続けた。リン鉱石を抽出してウランを残しておくというのは、まったく新しいプロセスであることが指摘されている。
ブラジル鉱業協会Ibram及び協会会員会社の中の大きな数社は、ブラジル国内のウラン探鉱を民間企業にも許可するよう現行の法律に柔軟性をもたせることを最近要求している。


