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ニュース・フラッシュ

2008年3月4日 サンティアゴ 菱田 元

アルゼンチンとブラジルは共同で濃縮ウランを生産することに合意

 2月25日付の地元業界紙によると、アルゼンチンCristina Femandez大統領とブラジルLuiz Inacio Lula da Silva大統領は、両国共同で濃縮ウランを工業生産する会社を設立すると国際プレスが報じた。この合意では、電力需要をまかなう原子炉開発のための両国共同の委員会設置も提案している。
 両国とも原子力発電建設の経験があり、アルゼンチンではAtuchaⅠとEmbaiseを、ブラジルではAngraⅠとAngraⅡを建設した。両国共同での会社設立についての本格的交渉は120日以内に開始される予定である。
 2006年にアルゼンチン政府は戦略的な原子力利用計画を再開したが、これは8年間で85億US$を投資するものである。アルゼンチンではこれから先25年間に亘る需要に見合う30,000tのウランが必要になると見込まれている。
 一方ブラジルは、1980年代に資金不足から中断していた第3基目の原子力発電所の建設作業を2007年7月に再開した。ブラジルは現在国連のガイドの下に濃縮ウランを製造しており、ウラン関連の活動は全て国により管理されている。

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