グアテマラ:トルロン・ヒル亜鉛プロジェクトの探査状況
2008年3月19日付け業界情報等によると、ファイアストーン・ベンチャーズ社(Firestone Ventures Inc. 本社カナダ、エドモントン)は、グアテマラに保有するトルロン・ヒル(Torlon Hill)亜鉛プロジェクトの初期的な資源量評価を2008年半ばに完了する予定である。同プロジェクトは、パン・アメリカン・ハイウェイ沿いのウエウエテナンゴ(Huehuetenango)市北西約20kmに位置する。報道の概要は以下のとおり。
トルロン・ヒル地区では、400m(長さ)×20~100m(幅)×25m(厚さ)規模の鉱化帯が捕捉されており、鉱化帯の亜鉛品位は10%、鉛品位は2%で、さらに少量の銀を含有する。Lori Walton同社CEOによると、亜鉛の鉱化作用は殆どが菱亜鉛鉱から成り、含亜鉛粘土鉱物等の鉱石処理を複雑にする随伴鉱物は含まれず、また、同鉱化帯は地表面から存在しているため、露天掘りによって容易に開発が可能である。同社は、2008年半ばに完了予定の初期的な資源量評価と平行して、鉱山開発計画を策定する予定である。この開発計画の策定には、鉱山サイトで亜鉛精鉱を生産するか、あるいは付加価値の高い亜鉛酸化物粉末を生産するか、もしくは鉱石を直接売却するか等の検討が含まれる。
また、3月19日付け同社HPの発表によると、同プロジェクトでは、2006~07年にかけて64孔(総延長4,935m)のボーリング探査を実施済みであり、2008年は6月末までに総延長3,700mのボーリング探査を実施する予定である。2008年中に既に完了した7孔(総延長1,536m)のボ-リングによって捕捉された主な鉱徴は下表のとおりである。
ボーリング名 |
幅(m) |
品位 |
Zn (%) |
Pb (%) |
Ag (g/t) |
TH08-65 |
15.3 |
10.1 |
2.6 |
14.6 |
TH08-70 |
56.4 |
4.3 |
1.8 |
12.1 |
TH08-71 |
11.8 |
8.3 |
2.1 |
14.8 |
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