2007年の世界の鉱業M&A件数、前年より7割増加

　PricewaterHouseCoopers(PwC)社は、2007年の世界での鉱業M&A件数が、前年比で69%増の1,732件、金額ベースでは18%増の1,589億US$に上ったと発表した。
　規模別では、250百万US$以下のM&A件数が全体の95%を占め、対前年比69%増となっている。その他、2.5～10億US$のM&Aは63件、10億US$以上のM&Aは25件となっている。
　鉱種別では、前年同様、ベースメタルが最も多いが、金属以外への多角化(石炭、ウラン、オイルサンド等)、貴金属等のM&Aが増加している。
　地域別金額では、北米が全体の48.6%と2007年に続き最も大きく、アジア太平洋22.2%、ロシア12%。
　件数ベースでは北米695件に対し、アジア太平洋が634件と肉薄、これに南米174件、アフリカ94件が次いでいる。
　大規模なM&Aとしては、Rio Tinto(買収側)-Alcan(買収時期07年7月、買収金額42,957百万US$)、UC Rusal(買収側)-Norilisk(25%権益を取得、時期07年11月、金額13,272百万US$ )、Norilisk(買収側)-LionOre International(07年5月、5,447百万US$)、Teck Cominco(買収側)-Aur Resources(07年7月、3,862百万US$)、Yamana Gold(買収側)-Meridian(07年6月、3,410百万US$)等が挙げられる。
　PwC社のSteve Ralbovsky氏は、M&A活発化の要因として、中核技術を持つ技術者が限られていること、探鉱費の高騰、地理的及び取り扱い資源の多角化願望を挙げている。