ニュース・フラッシュ
2008年4月7日
バンクーバー
武富義和
カナダ:Ivanhoe Mines社の赤字、大幅に拡大
モンゴルでOyu Tolgoi金-銅鉱山開発を行っているIvanhoe Mines社(バンクーバー)は3月28日、2007年の業績を発表した。
正味損益は、旗艦プロジェクトであるOyu Tolgoiがまだ貢献していない上、開発支出の増額、金融資産償却に伴う特別損失計上で458百万US$の赤字になった。2005年は90百万US$、2006年には199百万US$の赤字を計上しており、年々拡大傾向にある。
探鉱費としては、2007年は304百万US$支出しており、2006年の213百万US$、2005年の133百万US$を大きく上回っている。
Oyu Tolgoiプロジェクトについて、Hugo Dummett North鉱床で展開している坑内掘用第1立坑は1,385mまで掘削が進んでいるが、フルスケールでの建設に必要となる投資協定はまだ未締結状態のままである。同プロジェクトは同社が2001年に発見したもので操業寿命40年以上、ピーク時の年生産量は金90万oz(28t)、銅16億lb(726.4kt)を見込んでいる。英大手のRio Tintoが2007年秋、Ivanhoe Mines社の9.95%を取得し、さらに持分を46.65%まで拡大するオプションを得ており、世界最大規模といわれる。
同社は、Oyu Tolgoiの他、モンゴルで81%の権益を持ち操業準備中の石炭プロジェクト、豪州北西クイーンズランドの銅、金、ウランを対象とした探鉱案件、カザフスタンの金鉱山開発案件を有しており、中国では、42%の権益を持つJinshan金鉱山が金120千oz/年(3.7t/年)規模で操業を開始したところである。
