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ペルー:Toromochoプロジェクト鉱山開発が正式決定
業界紙等によると、5月5日、ペルー大統領府にて、旧鉱山公社(Centromin)からPeru Copperに対するToromoch銅プロジェクトの開発権移譲契約が、ガルシア大統領とPeru Copperを所有する中国アルミ業公司(CHINALCO)のXiao Yaqing社長との間で取り交わされた。
同社長は、本プロジェクトについて、現在環境影響評価を実施中であり、2009年に鉱山建設を開始、2012年に操業開始の予定であるほか、投資総額は21億5千2百万US$に昇る見込みで、このうち3分の2を中国開発銀行から融資することを明らかにした。また、Toromocho鉱床の埋蔵量は15億2千6百万t、粗鉱量は日産117,000t、操業年数は36年となるとともに、この期間にペルー政府へ納められる所得税は76億US$、地方へ還元されるカノン税は38億US$、鉱業ロイヤルティは7千6百万US$、労働者への利益配当は21億US$となる見通し(銅価格3$/lbを想定)を示した。
さらに、Kingsmill坑道浄化プロジェクトにおける酸性水浄化施設を建設するため、2千4百万US$を信託基金に拠出するなど、環境対策にも積極的に関与していくことを表明するとともに、4千万US$を投じて鉱床上部に存在するMorococha村を移転する計画にも言及した。
一方、ガルシア大統領は、Toromocho鉱床はペルーにとり最重要投資案件の一つであるとして本契約実現を高く評価し、Toromocho鉱山の生産が開始した場合ペルーの銅生産は現在の25%増となるほか、鉱山建設段階で5千人、操業段階で2千5百人の直接雇用及び7千人の間接雇用を創出することになると語った。また、Toromocho鉱山が操業を開始した場合、大量の精鉱輸出が見込まれることから、専用埠頭の建設計画を促進するよう要請したほか、中央鉄道の強化計画にも言及した。
