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ニュース・フラッシュ

2008年6月15日 ジャカルタ 池田 肇

ベトナム:2008年2度目の輸出税率引き上げ

 ベトナムニュース庁によれば財務省は6月10日、原油、石炭、一部の鉱産物の輸出税率引き上げを決定し、6月18日から施行すると発表した。原油の輸出税率は現行の12%から20%に、石炭は現行の15%から20%に、アルミニウム、錫、ウラン及びセメント産業用鉱物も現行の10~15%から20%に引き上げる。輸出税率の引き上げは、これで2008年2回目となり、すでに4月22日に、原油は8%から12%に、石炭は10%から15%に、鉱産物は7~15%から20%に引き上げられたばかりである。
 財務省は今回の輸出税の引き上げ理由を、石油、石炭などの化石燃料の輸出を抑制し、国内の石油産業、石油化学産業、電子産業、セメント産業などの内需を優先し、これら産業を育成するためと説明している。統計局(General Statiostics Office)データによれば、2008年1~5月期の原油輸出量は前年同期比11.3%減の570万tだったが、原油価格の高騰を受けて輸出額は同45.5%高い45億US$に増加した。2007年の石油製品輸入量は前年比6.2%増の580万t、輸入額では前年に比べ68.7%上昇し49億US$を計上。ベトナムは石油製品の海外依存度が高く、今回の引き上げは原料輸出体制から石油製品の加工産業育成を図る狙いも窺える。

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