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ニュース・フラッシュ

2008年6月16日 バンクーバー 武富義和

カナダ:Barrick Gold、設立25周年を迎えた会社の現状と今後の動向

 Barrick Gold(本社:トロント)は、6月3~4日にかけニューヨークのJP Morgan Basics & Industries Conferenceにおいて、創立25周年を迎えた会社の現状と今後のプロジェクト動向を発表した。
 まず、キャッシュコストの推移について、2003年は187US$/oz(平均金価格366US$/oz)であったが、2007年には345US$/oz(平均金価格619US$/oz)、2008年第1四半期には393US$/oz(平均金価格が925US$/oz)と上昇傾向にあって、金価格に占める割合は約半分と一定しており、特に2008年第1四半期は金価格の高騰も相まってキャッシュコストは46%まで減少した。
 コストの構成比は労賃が30%で一番大きく、次いでメンテナンス、消耗品、エネルギー費がそれぞれ20%となっている。
 地域別の生産比率は、北米40%、南米26%、豪州太平洋26%、アフリカ7%、埋蔵比率は、北米36%、南米32%、豪州太平洋17%、アフリカ15%となっている。
 3年以内に5つのプロジェクトが建設着手予定であり、そのうち、Buzwagi(Barrick Gold、タンザニア、生産規模7.8~8.1千oz/年、マインライフ10年以上、キャッシュコスト270~280US$/oz)は2009年半ば、Cortez Hills(Barrick Gold、米NV州、生産規模31t/年、マインライフ10年以上、キャッシュコスト280~290US$/oz)は2008年第2四半期には開発決定し、その15か月後に生産開始、Pueblo Viejo(Barrick Gold 60%+ Goldcorp 40%、ドミニカ、生産規模31t/年、マインライフ25年以上、キャッシュコスト250US$/oz以下)は3.5年の建設期間を見込んいる。
 その他、膨大な埋蔵が期待され、許可取得若しくはFS段階の有望プロジェクトとしてPascua-Lama、Donlin Creek、Reko Diq等を挙げている。

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