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ニュース・フラッシュ

2008年7月18日 リマ 西川信康

ペルー:Coricancha鉱山の廃さい堆積場崩壊の危険により非常事態宣言

 業界紙等によると、政府は7月18日、カナダ系ジュニア企業Gold Hawk Resourcesの子会社San Juanが操業するCoricancha鉱山(Lima県)の廃さい堆積場に複数の亀裂が生じており崩壊の危険があるとして、地元Tamboraqueに60日間の非常事態宣言を発令した。
 OSINERGMIN(鉱業エネルギー投資監督庁)の専門家らによれば、廃さい堆積場の不安定化の原因として、5年前の旧廃さい堆積場の上に現在の堆積場が作られていることによる重量過多、農業用水や地下水の浸透などが挙げられている。
 廃さい堆積場が崩落した場合、堆積場正面に位置する選鉱場や鉄道、中央街道が直接的に被害を受けるほか、Lima及びCallaoに飲用水を供給するRimac川に廃さいが流れ込むことで生じる水質汚染など多方面に深刻な被害を及ぼすことが懸念される。
 政府は、Lima地方政府やその他の関係機関に対し、リスク評価、選鉱場の移設、物理的安定化対策、その他危険な状況下にあるインフラの保護など、リスクの最小化を目的とした緊急対策の実施を指示した。

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