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ニュース・フラッシュ

2008年7月29日 サンティアゴ 菱田 元

チリ:水資源及びエネルギー資源の削減につながる鉱山操業での石灰使用が議論される

 7月22日付の地元業界紙によると、サンティアゴで開かれたCementos Bio Bio(チリ・セメント会社)社主催の「Lime Stone Paradigms」会議で、同社子会社でチリの主要石灰石生産社であるInaces社の石灰部門の技術顧問G.Coloma氏は、石灰を使うことによりチリ鉱業界は用水の使用を減量することができると述べた。
 鉱業分野においては、リーチング工程のpH調整剤として、化石燃料の燃焼では脱硫剤として、酸性廃水処理では中和剤として利用されている。豪州Cadia鉱山では操業に乾燥石灰を使用しているが、もしチリの選鉱場の60%がこれに倣えば一日当りの使用水を3,600m3節約でき、更に電力も10~15kWh節約できるとColoma氏は述べた。
 チリ北部では鉱山用水が不足していることから、この会議では鉱山各社代表が水資源とエネルギー資源の使用最適化の必要性について議論をした。
 Inaces社はチリで石灰を年間約710,000t生産しており、その95%は鉱業に、残り5%は環境分野に出荷している。また同社はアルゼンチンで年間65,000tの石灰を生産しており、そのほとんどは上水処理と鉱業部門で使われている。

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