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- 鉱種:
- 亜鉛 ベースメタル
グリーンランド:Angus & Ross社、財政赤字でBlack Angel鉛・亜鉛鉱山の再開を延期
Angus & Ross社(本社:英)が8月29日に発表した年間報告によると、同社は2007~08年の1年間で約4.3百万£(約7.8百万US$)の赤字が発生したと発表し、同社が最も注力しているグリーンランドのBlack Angel鉛・亜鉛プロジェクトの再開発計画を延期する。
従来の計画では、同社は、Black Angel鉛・亜鉛鉱山を、2008年10月に操業を再開し、約22万t/年の高品位亜鉛鉱を生産する予定であった。しかしながら、財政赤字及び鉛・亜鉛価格の低迷が原因で、2008年は同区でのボーリング調査が全く実施されておらず、また、極寒のグリーンランドの気候も懸念され、生産は2009年まで延期されることとなった。
Black Angel鉛・亜鉛鉱山は1990年までの17年間、Teck ComincoとBolidenによって、累計11.2百万t(品位Zn 12.6%、Pb 4.1%、Ag 30g/t)を生産した。当時は、亜鉛価格の下落、同地区での探鉱不足、ならびにフィヨルド近隣の鉛汚染を主とした環境懸念によって休山された。同社関係者によれば、現在は鉛・亜鉛価格が低迷しているが、2010~11年には鉛・亜鉛の次の価格高騰期が到来すると分析しており、現計画ではこの時期はフル生産に達する年に合致するとしている。
