閉じる

ニュース・フラッシュ

2008年9月10日 リマ 西川信康

ペルー:ペルー鉱山労働者連盟、10月に全国スト実施か

 業界紙等によると、鉱山労働者連盟のDel Castillo書記長は、利益配当上限撤廃や早期退職、8時間労働等に関する政府や国会の対応の遅れを理由に、10月18日に無期限ストを実施する考えを明らかにした。同書記長は、連盟は政府との対話を行う用意があるとしつつ、今まで、中途半端な合意や約束のみが行われ、実際の対応が先延ばしされていることに不満を表明した。
 利益配当法案を巡っては、Del Castillo首相は、金属価格が高値である現在、利益配当は労働者にとって大きな収入源であり、間接雇用の労働者も利益配当を受けるべきだとし、本法案の成立に賛成の意向を表明するとともに、先般、利益配当の余剰分が地方政府に配分されなくなることを理由に抗議行動を起こすと表明したAncash県知事に対しては、既に多額のカノン税還元を受けているにもかかわらず、鉱山労働者の利益配当上限の撤廃に反対するのは、身勝手だとして、同知事を強く批判した。
 このように、利益配当法案を巡る鉱山労働者と地方政府との対立は、一層深まる様相を示している。

ページトップへ