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ニュース・フラッシュ

2008年10月6日 その他 上木隆司

アルバニア:Tirex Resources社、Mirdita多金属鉱床探査における成果

 Tirex Resources Ltd.(本社:バンクーバー、以下“Tirex社”)は、アルバニア北部の多金属鉱床帯に取得したMirdita多金属鉱床探査プロジェクトに関し、2008年1月以降に実施中のボーリング調査で下表のとおり優勢な着鉱成果を上げている旨を同社ホームページ上で発表している。
 Tirex社は2007年4月、面積344km2の探鉱鉱区2鉱区(北側鉱区内にMunella採掘鉱区がある)をカナダ企業(名称公表なし)から90%権益の譲渡を受けた。2006年11月15日付け契約書による鉱区譲渡条件は400千C$以上の探鉱投資、Tirex社株式6百万株の譲渡、生産開始時は30万株の追加譲渡及び0.5%のネット・スメルター・ロイヤルティ(製錬所に対する精鉱の売上高に対するロイヤルティ)からなる。
 また、両社は2007年4月30日改定契約書を取り交わしており、両社は10%のキャリード・インタレスト(成功報酬)を有するが、それを10%のワーキング・インタレスト(作業利権)あるいは、2.5%のネット・スメルター・ロイヤルティに転換できる。生産開始時のTirexが引渡す株式数は50万株と変更され、2.5%のネット・スメルター・ロイヤルティ支払い義務は現金2百万US$の支払いにより解消可能としている。
 Tirex社は2007年上期に空中磁気・電磁探査(測線長2,520km、測線間隔200m(有望地区は100m)、投資額415千US$)を実施し、得られた異常帯に位置するKoshaj鉱床(首都Tiranaの北70km2、2007年より生産を再開したMunella鉱山の南南西5km)にボーリング調査(延長6,000m、17孔)を計画して実施中である(空中物探により鉱区譲渡条件の一つである探鉱量はクリア済み)。更に今後の第2次探鉱計画量としてボーリング調査10,000mが検討されている。同社Tirana事務所によれば9月26日に同プロジェクトに関心を寄せる企業(Teck Cominco、Antofagasta Mineralsら)の探鉱担当者を招いて説明会を開催した。
 なお、Munella鉱床と比較して銅と亜鉛の比較的高い品位での共生はインジウムの随伴を予感させるが分析されていない。今後の探鉱成果が注目される。

MirditaプロジェクトKoshaj鉱床を対象としたボーリング調査の中間結果

孔番

着鉱区間

着鉱幅

品位(%、Au・Ag;g/t)

備考

(m)

(m)

Cu

Zn

Pb

Au

Ag

MR08-02

74.3~134.6

60.4

1.1

6.7

0.1

1.6

17.7

2008年5月1日発表

内高品位部

75.3~78.9

3.7

2.4

33.2

1.1

8.6

172.0

MR08-03

121.6~134.5

12.9

0.5

4.4

0.6

1.7

44.5

内高品位部

121.6~124.1

2.5

0.4

11.3

2.6

5.4

135.0

MR08-05

137.9~153.9

16.0

1.0

5.2

 

1.7

11

2008年7月12日発表

内高品位部

145.9~146.9

1.0

1.6

15.2

 

5.1

57

151.8~152.9

1.1

1.8

18.1

 

4.1

41

MR08-04

88.7~124.6

35.9

0.23

3.18

0.09

1.0

13.9

2008年7月14日発表

内高品位部

88.7~91.6

2.9

0.48

5.42

0.94

4.2

132.8

MR08-06

152.0~170.9

18.9

0.60

3.43

0.22

1.1

20.2

内高品位部

158.1~163.7

5.6

1.70

6.72

0.02

1.1

7.2

MR08-07

163.5~185.65

22.2

0.29

1.70

0.10

0.6

10.1

内高品位部

163.5~164.1

0.6

1.39

11.34

0.09

2.0

26.7

179.1~179.7

0.6

5.71

9.15

0.25

14.1

144.6

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