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ニュース・フラッシュ

2008年10月7日 シドニー 原田富雄

豪:競争消費者委員会はBHP BillitonによるRio Tinto買収を承認

 2008年10月1日、ACCC(豪州競争消費者委員会(日本の公正取引委員会に相当))は、1,500億A$にも及ぶBHP BillitonによるRio Tinto買収は、市場における競争に重大な影響を与えないと判断し、買収を承認したことを発表した。
 ACCCは、本件審査に当り、まず両社の所有する鉄鉱石が市場の供給を支配するとの懸念について検討した結果、Fortescue Metals社のような鉄鉱石会社による新たなプロジェクトや鉄鉱石鉱山の拡張があり、BHP Billitonに頼らずとも製鉄業者に対して鉄鉱石を供給できる選択肢が広がっているため、合併後、鉄鉱石価格を吊上げるため供給量を絞るといったリスクはないとの判断に至った。また、石炭積出港であるQLD州のHay港と、NSW州のNewcastle港のインフラについても、原料炭及び一般炭海上輸送に関する競争を阻害するものでないとした。更に、ボーキサイトとアルミナの供給についても、豪州及び世界の市場での競争を本質的に減少させることはないと判断した。
 一方、本件について審査を行っているEC(欧州委員会)は、買収案に対する判断を2009年1月15日まで延期するとしている。

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