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- 銅 ベースメタル
コロンビア:銅を中心に投資拡大の兆し
JOGMECリマ事務所は、今般、コロンビアを訪問し、同国の最新の鉱業情報を入手した。ポイントは以下のとおり。
エネルギー鉱山省によると、2019年までに南米で有数の鉱業国になることを目指しており、そのけん引役は、石炭、金、銅。特に、最近、コロンビアにおける銅資源のポテンシャルが注目されており、2007年、INGEOMINAS(地質鉱業研究所)が実施した入札では、Anglo AmericanがAcandi(Choco県)とPantanos Pegadorcito(Antioquia県)の銅鉱区を獲得、また、カナダのジュニア企業B2Goldが、Mocoa(Putumayo県)で銅鉱床探鉱を実施している。さらに、Grencore、Rio Tinto、Valeなども関心を持っているという。マルチネス・エネルギー鉱山大臣は、JOGMECとの会談の中で「同国では、未調査地域が数多く残されており、組織的な調査が進んでおらず、民間投資の拡大を期待している。」と発言した。また、現在、政府は、探鉱期限の延長、探鉱開発許可の簡素化、窓口一本化、環境対策や住民対策などのCSRの徹底等を図るべく鉱業法の一部改定を目指しており、ビジネス環境の一層の改善を図っている。
一方、同国の最大の投資阻害要因とされている治安問題は著しい改善が見られ(例えば、テロ件数は2002年:1,526件→2007年:387件、誘拐件数は2002年:2,986件→2007年:521件、など)今回、コロンビア鉱業会議所より、会員企業へのアンケートの結果、安全問題が同国の投資阻害要因となっていると回答した企業は1%に満たなかったとの報告があった。これは、政府の全面的な支援のもと、国家警察・軍を動員し外資の鉱業活動の安全確保に努めているあらわれであり、また、地元住民との良好な関係構築も治安対策上、有効で効果的な手段であるとのコメントがあった。
このように、同国のビジネス環境が整備されつつある中、今後の鉱業発展の行方を注視していく必要がある。
