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ブラジル:鉱業協会が廃滓堆積場事故防止のための教育プログラムを開始
2008年10月6日付の地元業界紙によると、Ibram(ブラジル鉱業協会)は2008年11月に廃滓堆積場からの廃滓防止の中小鉱山会社経営者を教育プログラムを開始する。
Ibramの環境問題課長によれば、ブラジルでは廃滓堆積場の流出事故が続けて発生しており、鉱業部門のイメージをダウンさせる結果となっている。非常に大きなリスクを抱えている廃滓堆積場があり、大きな流出事故に加え環境に悪影響を及ぼす漏れによる小規模事故が無数にある。
Minas Gerais州には最も危険な状態にあるものが数か所にあるが、Ibramは既に200の廃滓堆積場をモニタリングしている。また、廃滓堆積場のメンテナンスについて関係者を訓練するコストは15~20万Reais(93,000US$)を要するとしている。
最近の深刻な事故は2007年1月に発生したRio Pomba Cataguaze Mineradora社所有のボーキサイト鉱山の廃滓堆積場決壊事故であるが、20億リットル(2百万m3)の廃滓がMinas Gerais州とRio de Janeiro州間を流れるMuriae河に流出した。これにより、同社はMinas Gerais州政府から7,500万Reaisの罰金を科せられた。
この教育プログラムの第1段階は鉱山所有者と役員を、第2段階は技術者を、第3段階は鉱山操業スタッフを対象に実施する。廃滓堆積場に係る事故の原因は、多くの場合、構造の安全性確保のための設計とメンテナンスの欠如であると付加え、中小鉱山はこの観点から技術者をこの教育プログラムに派遣することに熱心であるとしている。
Vale、Anglo American、MMX社等いくつかの鉱山会社は、この問題に関する社内プログラムを既に有している。事故発生件数の低減のためには、鉱山会社を啓蒙し安全管理手順を順守させることが必要としている。
