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ニュース・フラッシュ

鉱種:
プラチナ レアメタル
2008年11月21日 ロンドン フレンチ香織

南ア:Lonmin社、プラチナ価格下落で2008年末までMarikana鉱山を一時操業停止

 業界誌によれば、プラチナ世界生産第3位のLonmin社は2008年11月21日、プラチナ価格の下落が原因で、南アのMarikanaプラチナ鉱山(露天掘)の操業を2008年末まで一時休止すると発表し、また、同社のLimpopo Baobab鉱山立坑を閉鎖する可能性があると発表した。プラチナ価格Johnson Mattheyは現在、2008年3月に記録した値2,301US$/ozから、820US$/ozと64%減となっている。これら操業停止によって、年間プラチナ生産の50千oz(約1.56t)以上の減産が見込まれている。
 先週、同社のLimpopo鉱山で、2,000人の労働組合員が賃上げストを起こしたと報じられた。同社は今週、Marikana鉱山の低コスト坑内掘の拡張は継続する予定であるが、操業の見直しによって、同社の1,620人の雇用機会を削減し、約1,000人の契約雇用者を一時または永久解雇する可能性があると述べている。また、同社の資本支出は378百万US$から250百万US$へと削減され、Akanani鉱山及びLimpopo鉱山の拡張計画は、半減する見通しであろうと同社関係者は語っている。なお、同社の株価はプラチナ価格高騰によって、2008年1月に2008年の最高値36.71£を記録したが、11月21日現在(FT調べ)は、7.34£へと80%下落している。

【本部補足:XstrataによるLonmin買収の動向】
 Lonminは2008年8月6日、Xstrataから100億US$相当の買収提案をされたが評価額が低額であるとして拒否した。(以上、JOGMEC NF No.08-32、8月13日付参照)
 その後、10月1日、XstrataはLonmin買収取下げを発表したがその数時間後にロンドン株式市場でLonmin株式を24.9%まで買い増した。その買収総額は991百万£(17.5億US$相当)でLonmin全株式のほぼ4分の1に相当する。これはEU買収規則によると、もし25%以上の株式を取得すると公式な買収とみなされ、その場合、英国の企業買収法によればLonminに再度買収を仕掛けるには6か月の期間的猶予を置かねばならなくなるためであり、この株式取得はLonminに重大な影響力を与えると共に、Lonminの株価値下がり(33£(59US$))時期を見計らったものと見られる。今後、Lonminが対抗措置を取ることも考えられるが、両社の今後の動向が注目される。(以上、Oct.6.2008,Metal Bulletin参照)

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