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EU:欧州委員会、原材料問題に関する初の政策文書を発表
2008年11月4日、欧州委員会は、欧州委員会として初めての原材料問題に関する政策文書であるレポート“Communication from the Commission to the European Parliament and Council-The Raw Materials Initiative”を発表した。
本レポートは、最近の資源価格高騰、その原因ともなっている資源産出国による輸出規制等により、欧州産業界の原材料へのアクセスが阻害され、ひいては競争力維持が困難になっていることを背景に、この問題に対するEUとしての対応の方向を提言したもの。
内容としては、原材料問題への対応として次の3本の柱を掲げている。
[1]歪曲の無い市場を通じての原材料へのアクセス確保
[2]欧州域内供給源からの持続的な原材料供給の促進
[3]欧州における一次原料使用の削減
このうち、[1]については、具体的には、WTOやFTAなど、マルチ、バイの交渉等を通じて、第3国が導入している輸出規制の撤廃を求めていくことを提言している。
また、[2]については、従来EU内においては、環境問題対応が政策のプライオリティであったところ、環境や他の土地利用制度との調和を図りつつ、域内資源利用を促進していくこと、具体的には、欧州委員会として早期にガイドラインを策定することや、個々の国においては各種土地利用計画の中に資源開発についても明確な位置付けを与えることや、既に一部の国々で採られているような手続の迅速化など法制面の改善の必要性が掲げられている。
さらに[3]では、使用後の製品が、場合によっては不法に域外に持ち出され、域内でのリサイクル、リユースに供されていないことに着目し、域内でのリサイクル、リユースの促進など一次原材料への異存を低下させること、代替材料の開発の促進などが掲げられている。
欧州委員会によれば、本レポートは欧州議会、閣僚会議の承認を得た後、各国、各分野の利害関係者も交えてワーキンググループを設置して、具体的なアクションを開始し、2年後にその進捗を欧州議会等に報告する予定とのことである。
なお、本レポートの全文及び関連資料は、欧州委員会のホームページにて閲覧可能である。
(http://ec.europa.eu/enterprise/non_energy_extractive_industries/raw_materials.htm)


