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ニュース・フラッシュ

2008年12月9日 サンティアゴ 菱田 元

チリ:ENAMIがLos Broncesほか旧Disputada資産の49%権益買戻し案を撤回

 2008年12月5日付地元業界紙によると、ENAMI(チリ鉱山会社)はAnglo Americanが所有するLos Bronces、El Soldado両銅山とChagres銅製錬所からなる旧Disputada de Las Condes資産の49%権益を再獲得するオプション権を行使する計画を白紙に戻す。ENAMIのCEOであるJaime Perez de Arce氏は、銅価が記録的高値となった数か月前にはこのオプション権行使を検討していたが、銅価が下落した現状において、もはやこの案は魅力的でなくなったと述べた。
 このオプション権はLos Bronces銅山(2007年産銅量231,000t)、El Solado銅山(同72,800t)、Chagres銅製錬所(2007年粗銅/アノード生産量164,100t)からなる資産の49%権益に関するもので、ENAMIが米系石油会社Exxon社(現ExxonMobil)に同資産を売却した1978年時点まで遡る。2002年11月にExxonMobilがAnglo Americanにこの鉱業資産を売却した際、ENAMIによる3年毎のオプション行使権が残された。オプション契約条項にはENAMIが市場価値で権益を買戻せると明記されている。ENAMIは、低迷する銅市場にあって権益の買戻し価格が高く、検討の余地はないとしている。

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