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ニュース・フラッシュ

2009年3月28日 ジャカルタ 小岩孝二

インドネシア:Batu Hijiau鉱山資本移譲、間もなく仲裁裁定

 Batu Hijiau(バツヒジャウ)鉱山(W.Sumbawa島)を所有するPT Newmont Nusa Tenggara社(以下”PTNNT”とする)資本のインドネシア側への移譲問題に関する国際商事仲裁裁定が2009年3月末にも出されるとされている。本仲裁は、COW(鉱業事業契約)に定められたPTNNT資本のインドネシア側への移譲が進まず、COW違反として政府が債務不履行によるCOW終了(PTNNTによる同鉱山運営の終了)を申し立てたことによるもの。PTNNTは、COWに定められた移譲手続きを踏んでおり、債務不履行には当たらないと主張している。COWでは、PTNNT資本は2006年に3%、2007年以降2010年まで各年7%(合計31%)が政府、地方政府またはインドネシア法人に移譲されなければならないとしており、既にインドネシア法人が所有する20%と合わせて2010年には51%がインドネシア資本になるとされている。Prunomo Yusgiantorエネルギー鉱物資源相は公正な裁定を期待していると表明、また同相の特別顧問であるSimon Sembiring氏はCOW終了以外の裁定が出る可能性を指摘している。一方、PTNNT権益45%を所有するNewmont社(米)CEOは、仲裁決定は「どのようにして誰に移譲するのか」を明確にするであろうとコメントし、移譲相手方、価格等を巡って迷走している本件解決への期待を示した。

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