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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2009年4月2日 メキシコ 小島和浩

メキシコ:Grupo México、Cananea銅山の閉山を表明

3月31日付け業界紙等によると、Grupo Méxicoは、2007年7月からストが継続しているCananea銅山(Sonora州)の閉山を予定している。同社顧問弁護士は、「閉山は不可抗力的である。同鉱山の設備はストにより甚大な損害を被り、操業を続けることはできない。労働者は法律に従って解雇されることになろう」とのコメントを発表している。なお、JOGMECメキシコ事務所が2009年3月に実施した同社北部探査部長のインタビューによると、設備を補修し操業を再開するためには、50~60百万US$の投資が必要になるとのことである。 同鉱山のストの経緯は以下のとおり。・2007年7月、同鉱山労組は保安衛生の改善等に関する労使交渉の決裂を機にストに突入。・2008年1月、労働省は同ストを違法と判断したが、労組は労働省判断を憲法違反であると裁判所に提訴。・2009年1月、司法当局はストが合法であるとの最終裁定を下した。この間Grupo Méxicoは、合法的な労組員解雇を模索すると共に、新組合の結成及び下請会社による操業再開を試みたが、労組員約800名による同鉱山の全面的な封鎖により操業中止を強いられている。なお、同山の2006年産銅量は163.8千t、2007年は98.5千tであった。(関連記事:「Cananea銅山のストは今法との最終裁定」NF.No,09-03,2009年1月21日付)

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