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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2009年4月13日 バンクーバー 大野隆幸 2009.4.13 サンティアゴ 大野克久

チリ:Barrick・Kinross両社のCerro Casale金・銅プロジェクト、開発コストの大幅増により延期の可能性高まる

2009年4月9日の地元紙等によると、Barrick Gold (以下、Barrick社)及びKinross Gold (以下、Kinross社)は、両社が手掛ける主要JVプロジェクトで初期投資額増加によるプロジェクトの継続懸念が高まっていると発表した。問題となっているのはチリ第Ⅲ州に位置するCerro Casale金・銅鉱床JVプロジェクト(Barrick51%、Kinross49%)で、Kinross社は、Cerro Casale の初期投資額が36億US$に上るとの調査報告書をまとめた。これは前回2006年8月時点の試算額20億US$の80%増となる。複数の専門家の話を纏めると、「Cerro Casale は、その鉱床全体が低品位であることや、プロジェクトの内部収益率(IRR)が公表されていないこと、将来的に周辺鉱体を開発するには更に莫大な設備投資を要すること等から延期の可能性が高いと見なされている。なお、過去にKinross社が実施したプレFSは、金価格725 U$/oz、銅価格200 ¢/lbという設定に基づいている。 n現在、Kinross社はCerro Casale のFSを実施中であり、2009年Q3に完了後、本プロジェクトの遂行するか否かの判断が下される。Cerro Casale金・銅鉱床は、低品位ながら埋蔵量(確定+推定) 11億t(金量21.6百万oz(672t)、銅量240.7万t:品位 Au 0.617%、Ag 1.71 g/t、Cu 0.221%)を有する世界最大級の未開発金・銅鉱床の一つとされている。

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