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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2009年5月12日 サンティアゴ 菱田 元

チリ:Escondida銅山のQ1産銅量は前年同期比30%減

 4月30日付け地元紙によると、世界最大のEscondida銅山(チリ第Ⅱ州)の2009年Q1産銅量は、2008年のSAGミル不調、粗鉱銅品位低下、鉱質硬化が精鉱生産に影響し、前年同期比30%減の234,229tになった。この内、155,956tが銅精鉱中含量、78,273tがSxEwカソードである。2008年Q1は銅精鉱中銅量が282,220t、SxEwカソード54,432tであった。カソード生産量の増産は銅回収率の向上と貯鉱処理分が加わったためである。
 2009年Q1のMinera Escondida社の財務実績は、売上高が前年同期比67.7%減の1,020百万US$、純利益が前年同期比79.5%減の394百万US$となり、減産と銅価格低迷が重なった結果となった。また、同期キャッシュコストは、減産の影響もあり前年同期の0.69US$/lbから0.84US$/lbに上昇し、固定費は前年同期とほぼ同様であった。
 Escondidaの権益比率はBHP Billiton 57.5%、Rio Tinto 30%、日系企業グループ10%、IFC 2.5%のシェア配分となっているが、Rio TintoとChinalcoとの戦略協定が承認されれば、Rio Tinto 15.1%、Chinalco 14.9%となる見通し。

EscondidaのQ1生産状況
  2009Q1 2008Q1 増減 増減率
 精鉱中銅量(t) 155,956 282,220 -126,264 -44.7%
 SxEwカソード(t) 78,273 54,432 23,841 43.8%
 産銅量計(t) 234,229 336,652 -102,423 -30.4%
 売上高(百万US$) 1,020 4,976 -3,956 -79.5%
 当期利益(百万US$) 394 1,220 -826 -67.7%
 売上高利益率(%)
38.6
24.5
   
 キャッシュコスト(US$/lb)
0.84
0.69
   
 銅価(US$/lb)
1.56
3.54
   

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