ニュース・フラッシュ
2009年5月25日
メキシコ
小島和浩
米・メキシコ:Grupo México、総額16億US$のASARCO再建計画を米国破産裁判所に提出
5月17日付け業界紙等によると、Grupo México(GM)は、ASARCO再建のための新規提案を米国破産裁判所に提出した。GMは1999年にASARCOを買収したが、アスベスト関連の賠償要求・公害訴訟問題等により、2005年8月に米国破産法第11条に基づき同社の破産申請をし、経営権を失った。GMが今回提出した再建計画は、同社が4月に提案していた13億US$の現金支払いに加えて、2.5億US$の融資等をASARCOに供与するものである。2009年3月にAsarcoはインドの産銅会社であるSterlite Industriesと総額17億US$(現金11億US$+約束手形6億US$:9年間の分割払い)による資産売却で基本合意に達し、2009年4月に米国破産裁判所南テキサス支部はこの提案に排他的優先権を認めたが、これを不服とするGMは5月14日付けで控訴していた。
注)Sterlite Industriesは、2008年5月にASARCOの全資産を26億US$で買収することで合意したが、その後発生した国際金融危機及び金属価格下落により、2008年10月に一旦は買収を断念した。その後、SterliteはASARCOとの買収交渉を再開し、2009年3月に買収金額17億US$による新たな合意に至った。
