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ニュース・フラッシュ

鉱種:
ベースメタル
2009年7月21日 サンティアゴ 菱田 元

アルゼンチン:Barrick社Pascua Lama金山の建設開始を9月に予定

 7月 15日付け地元業界紙等によると、Barrick Goldは、「チリ・アルゼンチン国境のPascua Lamaプロジェクトの2009年9月あるいはその前の建設開始に向けての準備が予定どおり進んでいる」と7月15日にサンティアゴで開催されたチリ・アルゼンチン両国の商務省担当者会合で説明した。
 Barrick Goldは、「できれば9月以前に建設を開始したいが、南半球の高地における冬の厳しい天候次第であるが、それ以外に建設開始に障害は見当たらない」と付け加えた。
 第1段階は、チリ側からのアクセス道路造成、チリPunta Colorada変電所からの送電線敷設、国境両側における鉱山キャンプ設営からなる。アルゼンチン側からのアクセスは、同じくBarrick Goldが操業するVeladero金山へ通じる既存道路を使用するため、新たな道路建設の必要はない。
 鉱山キャンプは2010年Q3に使用開始となり、露天掘の剥土工事開始が2011年Q1、金地金生産開始は2013年Q1となる計画である。生産開始後5年間は、年産Au 75~80万oz(23.3~24.9t)、Ag 350万oz(108.9t)の予定。
 鉱山周辺の水質汚染防止のため、水質観測点をチリ側49か所、アルゼンチン側38か所の合計87か所に設置し、最高地点で標高5,200mに位置する同鉱山から流下する水をモニタリングする。このプロジェクトが環境許可の承認待ちしていた2006年以前にあった付近のToroⅠ、ToroⅡ、Esperanza氷河に損害を与えるとの懸念に対しては、これらの氷河に触れないよう、以前の計画よりも小さなピットに修正設計するとしている。

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