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英:MMTA、LMEのオンラインサービスを通じて12種のレアメタル価格公開を検討
MMTA(Minor Metals Trade Association:レアメタル貿易協会)は9月11日、LMEのオンライン価格公開システム(OPDS:Online Price Discovery System)を通じて、12種のレアメタル価格の公開を検討していると発表した。報道によれば、本案はLMEが2008年末にMMTAへ持ち掛けた提案が発端で、目的はレアメタル価格の正確性/透明性を向上し、価格決定を円滑化することにある。なお、MMTA会員の投票で可決されれば、2010年初頭にサービス開始の可能性をMMTAは示唆していた。
対象のレアメタル12種とは、アンチモン、ビスマス、カドミウム、クロム、インジウム、マグネシウム、マンガン、セレン、シリコン、チタン、タングステン、バナジウムである。LMEが2010年2月22日から先物取引を開始するコバルト及び酸化モリブデンは含まれておらず、本12種は価格提示のみで、先物取引などは検討されていない。
12種のレアメタル価格は、価格提示者がMMTA規範上で、実際取引価格をLME/MMTA相場委員会(Quotation Committee)に提示し、本委員会が査定して決定される。bid/offerの最終価格は、毎週水曜日15:55(ロンドン現地時間)に提示される計画で、最初の1年間は無償公開が検討されている。なお、価格提示者は、非MMTA会員でも良いとされているが、価格提示の正確性を誓約することが原則であり、また、提示価格は、関税及び輸送プレミアム費を差し引いたRotterdam倉庫(オランダ)からのプロンプト・デリバリー(営業日10日間)の価格と条件付けられている。
現状、MMTA会員の中では、本計画を価格の透明性と歓迎する者もいれば、価格変動の増長につながると懸念する者もいる。MMTAは10月16日に会員企業内で投票を行い、51%の過半多数決を得られれば、本案を採用することとなる。
