英:GFMS、「プラチナ価格の上昇は実需を先走っている状態」と評価
JOGMECロンドン事務所の取材によると、GFMSのアナリストは11月12日、「プラチナ価格の回復は、金と同様に主に投資家による後押しであり、従来のファンダメンタルズと相関しておらず、市場が実需を先走っている状態」と評価していた。現状、スイスのチューリッヒではプラチナ在庫は過剰である反面、プラチナ価格は堅調に回復を示している。
プラチナ価格は投機筋の買いにより、堅調に推移しているが、GFMSの調査によれば、2009年のプラチナの需要・供給は共に減少している。供給減少の最大要因は、リサイクルの激減で、南アのプラチナ生産も3年連続減少した。リサイクル減少の最大要因は、リサイクルの約半分を占める自動車触媒からのリサイクル減である(2009年のこのリサイクル量の予想は、前年比23.3%減91.0t)。なお、需要が減少した具体的な理由には、[1]世界の自動車生産台数が激減したこと(2008年:66百万台→2009年予想:56百万台)に加えて、[2]自動車触媒用プラチナ需要の3/4は、主に欧州で販売されているディーゼル車に利用されるにも拘らず、欧州では2009年、自動車スクラップ回収のインセンティブや“Euro5”の環境規制の厳格化により、ディーゼル車の販売が減少し、ガソリン小型車へのシフトが進んだことが要因となっている。ただし、2009年、プラチナ投資が増加すると同時に、中国を中心とした宝飾用のプラチナ需要は増加した。
同様に、2009年のパラジウム市場もETF投資及び宝飾用需要を除いては需給は減少している。他方、「パラジウムに関しては、産業需要の本来のファンダメンタルズによって、価格は回復している」と同氏は述べる。
| 参考:プラチナ需給 (GFMS 講演資料、 2009 年 10 月 ) |
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2008( 実績 ) |
2009( 予想 ) |
2009/2008 |
| プラチナ主要供給量 |
250.6t |
217.1t |
-13 % |
| 加工需要量 |
240.6t |
205.7t |
-15 % |
| 正味 ETF 投資 |
-3.2t |
-8.6t |
+169 % |
| ETF 投資考慮後のバランス |
+6.9t |
+2.8t |
供給過剰 |
| 参考:パラジウム需給 (GFMS 講演資料、 2009 年 10 月 ) |
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2008( 実績 ) |
2009( 予想 ) |
2009/2008 |
| パラジウム主要供給量 |
241.3t |
221.1t |
-8 % |
| 需要量 |
261.0t |
232.5t |
-11 % |
| 市場バランス |
-19.7t |
-11.3t |
供給不足 |
| ロシアの在庫売却 |
39.8t |
40.4t |
+2 % |
| 上場投資信託 (ETF) |
-11.9t |
-14.0t |
+18 % |
| ロシア、 ETF 考慮後のバランス |
+8.2t |
+18.8t |
供給過剰 |