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- 鉱種:
- 金 銅 ベースメタル
インドネシア:Batu Hijau銅・金山株式、2008年以降分の移譲先いまだ決まらず
地元紙等によると、Batu Hijau銅・金山を操業するPT Newmont Nusa Tenggara社(以下“PTNNT”)の株式14%分(2008~2009年分)については、西Nusa Tenggara州、同州西Sumbawa県及び同州Sumbawa県が連合して設立したPT Daerah Maju Bersaing(以下“PTDMB”)、Bakrieグループ傘下のPT Multi Capital Indonesia(以下“PTMCI”)及び国営鉱山会社のPT Antamが候補となり協議が続けられている。地方政府は、3者でコンソーシアムを形成しその権益比率をPTDMB 25%、PTMCI及びPT Antam各37.5%と提案したが、PT Antamは50%を要求して交渉が決裂、同社は単独でPTNNT株式7%取得を目指している。一方、2006~2007年分株式10%については、PTDMBとPTMCIの合弁会社であるPT Multi Daerah Bersaing(以下PTMDB)とPTNNTとの間で売買契約が11月6日に締結された。移譲価格は、政府とPTNNTとの合意額391百万US$であり、PTNNTは全額受領後に企業による社会的貢献として地方政府に38百万US$を拠出することとなった。これは、2008~2009年分株式移譲価格が政府-PTNNTの協議で1株当り35.2百万US$で決着したことを受け、PTMDBが2006~2007年分も同一価格に引き下げるようPTNNTに要求していたことに対しての結果であり、38百万US$はPTMDBが要求していた引下額に相当する。
Bakrieグループは、Aburizal Bakrieゴルカル党党首が実質的にオーナーのインドネシア最大の財閥であり、PTNNT株式移譲問題が国際商事仲裁に掛けられる前にも地方政府へ資金提供しPTNNT株式を取得しようとしていた。国際商事仲裁裁定では、資金調達方法の選択権はインドネシア側に在るとされ、PTNNTの発言権は認められていない。
