ニュース・フラッシュ
2009年11月23日
シドニー
原田富雄
豪:NT州のウラン開発プロジェクトが住民の反対に遭う
Paladin Energy社(本社:豪WA州Subiaco)とカナダの大手ウラン生産者のCamecoが50:50のJVで開発を進めるNT州Angelaウラン・プロジェクト(NT州Alice Springs市から南に23kmに位置)について、Alice Springs市の医師16名は、同プロジェクトから発生する汚染水やラドンガスが住民の健康に影響するとして、ラッド首相やウラン開発の関連大臣宛に懸念を伝える書簡を送ったとしている。仮に、連邦政府が同プロジェクトからの生産許可が与えられれば、医師はAlice Springs市から退去するという。また、市内の住民も観光産業への影響を懸念している(注:Alice Springs市近郊にはキングスキャニオン峡谷やウルル”エアーズロック”といった観光名所が点在)。
Angelaウラン・プロジェクトは、2008年2月にNT州政府から探鉱許可を得ており、2009年8月末までに26,242mのコア及びRCボーリングを終えており、2010年初頭にはJORCに基づく資源量を見積もる予定となっているが、Paladin Energy社とCamecoは水、動植物、塵、放射線、気象、土壌といった環境への影響調査や、住民へのプロジェクトの啓蒙を行っている。
NT州のVatskalis資源大臣は、採掘権の申請が出された段階で、更なる環境影響評価を行うことになると述べている。
