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ニュース・フラッシュ

2009年12月22日 サンティアゴ 菱田 元

ブラジル:ValeがInco労働者との交渉に前向き姿勢示す

 12月15日付けブラジルAgencia Estadoによると、ブラジル鉱山会社ValeのRoger Agnelli CEOは、カナダのニッケル子会社Vale Incoのストを行っている労働者と交渉の用意があると述べた。Vale Incoの労働者は会社側が示した退職に関する提案を不服として、2009年7月からストに入っている。
 しかしながらAgnelli氏は、現行の”defined-benefit plan”か”defined-contribution system”に変更するとの提案を変えるつもりはないと述べた。
 “defined-benefit plan”では、従業員は退職に際して受け取る退職金額が保障されている。一方、”defined-contribution system”では貢献した分の金額しか契約で規定されていない。
 Vale Incoが操業するSudburyとVoisey’s Bay鉱山でのニッケル生産量は、世界シェアの10%を占める。Agnelli CEOは「今週、会社側は組合代表に会い、SudburyではなくVoyse’s Bayで会合が持たれる予定である」と述べ、更にValeの提案は非組合員労働者により支持されてきたものと付け加えた。
 また、利益分配についても意見の相違がある。現在のところ、Vale Incoの利益分配はLMEニッケル価格に基づいているが、Valeは会社の業績に基づくモデルを採用したい意向である。

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