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カザフスタン:Kazakhmys、27億US$のプロジェクト融資を獲得
カザフスタンの大手銅産会社Kazakhmys PLC(本社:ロンドン、カザフ政府が同社株15%を保有)は2009年12月30日、同国政府系ファンドであるSamruk-Kazynaから、27億US$のプロジェクト融資を獲得したと発表した。同社は、Boschekul銅プロジェクト(カザフ)に20億US$、Bozymchak金・銅プロジェクト(カザフ)に1億US$を充て、残りの6億US$を今後3年間で決定する他のプロジェクトに利用する計画である。
本融資条件として、貸付期間は3年以内。融資利率はUS$ LIBOR(US$でのロンドン銀行間貸出金利)+4.8%(スプレッド)で、最初の融資がなされた時点から、半年に1回の割合で利子返済の義務がある。また、各融資に対する返済期限は、最初の融資実行日から12~15年間で、同日から3年後に分割返済を開始することが求められる。
Kazakhmysは2006年にロンドン証券市場(LSE)に上場し、2009年12月31日時点で株式の時価総額は約115億US$。FTによれば、2009年のFTSE 100指標ベストパフォーマーに選ばれ、最大の株価上昇を示した(52週で下限187.30 p(ペンス)、上限1,481.00 p)。また、同FT記事によれば、2008年末の同社の負債総額は16.3億US$であったが、2009年Q3には14億US$にまで減額された。最近の6,810億US$相当の資産売却によって、更なる負債の縮小が予想される。なお、中国開発銀行(China Development Bank Corp.,以下“CDB”)は2009年6月、Samruk-Kazynaに対して、カザフスタンの資源・インフラ開発プロジェクトへの30億US$の融資支援を発表し、これによって本融資が実現されたため、KazakhmysのCEOは、「本融資の獲得によって、銅増産が可能となり、中国の需要拡大に応じることができるであろう」と述べた。
